利率と利回り、似て非なる二つの言葉、あなたは知っていますか?
財務省が発表している国債入札結果を見てみると、表面利率とは別に利回りとして%表示されている数字があると思います。
利率と
利回りは違う言葉。
利率は1.2%なのに
利回りでみると1.0%だったー!なんてことが有り得るんです。
利率と利回りの違い
利率と利回りは、ともに投資元本に対するリターンの割合を%で表したものとして共通しますが、リターンをどこまで含めるかに違いがあります。
- 利率=投資元本に対する利子の割合
- 利回り=投資元本に対する総収益の割合
つまり、利回りとは、
利率も含めた総収益を投資元本に対して%で表したのであって、購入価格と償還価格・売却価格によって変動することになります。
よく「本日の長期金利は○○%で取引を終えました。」なんて言葉見かけますよね?
長期金利とは10年国債の利回りのことです。
利率自体は変わりませんが、取引によって債券の値段が変わるために、結果として利回りも毎日変化しているのです。
したがって、アンダーパー発行やオーバーパー発行の債券を購入するときは、利率以外にも利回りに注意しなければなりません。
利回りの求め方
では、利回りはどのような計算式で求めればよいのでしょう?
利回りには
「応募者利回り・最終利回り・所有期間利回り」の3つがあり、所有期間に対応しています。
3つと言いましたが、基本的な計算式は変わりませんので理屈が分かれば単純なものです。
所有期間による利回りの違い
応募者利回り
応募者利回りとは新規発行の債券を購入し、満期償還まで所有した場合の利回りです。
この計算式を見ただけでは頭が痛くなりますよね(笑)
なので理屈を考えてみましょう。
まず分子の年利子、これは利率から求められる収益です。
次に償還損益を加えます。償還損益は償還時の値段から発行時の値段を差し引けば求められますね。そしてこれをさらに償還期限で割る、つまり1年単位の償還損益を算出するわけです。
これで分子は完成。そして「分子=1年当たりの総収益」となります。
あとは分母で再び発行価格が登場します。これは分子で求められた1年当たりの総収益を、投資元本たる発行価格で割るからですね。これにより投資元本に対する総収益の割合が求められます。
最後に%表示のための100倍をして終わりです。
ではここで例題。
「
額面(償還価格)100円の新規発行債を
表面利率3%、
発行価格105円、
償還期限5年の条件で購入した場合の応募利回りは何%になるでしょう?」
上記の式に当てはめてみます。
応募者利回り={[年利子+(償還価格−発行価格)÷償還期限]÷発行価格}×100
={[ 3円 +( 100円 − 105円 )÷ 5年 ]÷ 105円 }×100≒1.904%
以上から、1.904%と求めることができます。※小数点第4位以下切り捨て
最終利回り
最終利回りとは既発行の債券を購入し、満期償還まで所有した場合の利回りです。
新規発行ではない点に注意が必要です。
応募者利回りとの違いお分かりいただけたでしょうか?
言葉が若干違ってはいますが、原理は同じです。
既発債を購入するので、発行価格から購入価格に変わり、償還期限から残存期間に変わっています。しかし、価格も期間も応募者利回りと同じ意味です。
所有期間利回り
所有期間利回りとは新規発行または既発行の債券を購入し、償還前に売却した場合の利回りです。
満期まで保有しない点に注意が必要です。
またしても言葉は変わりましたが、意味は同じです。
満期前に売却するので、償還価格から売却価格に変わり、償還期限から所有期間に変わっています。
以上の計算式によって利回りは求めることができます。
そして計算式から分かること、それは「購入価格が上がれば上がるほど、利回りは下がる」ということです。
試しに購入価格を変えて計算してみてください。
額面よりも高い購入価格の債券においては、利回りが相当下がることに注意しなければなりません。
このように債券などを購入する時は表面利率のみに捉われるのではなく、実質的な利回りを判断するのが重要になります。
Excelなどで計算式を作っておけばすぐに求められますから、考えるクセをつけておくといいですね。
と、今回の記事は珍しいほど長文になってしまいました…。
利率と利回りについてできる限り分かりやすく書いてみたつもりですがいかかだったでしょうか。
利率と利回りの違い
利率と利回りは、ともに投資元本に対するリターンの割合を%で表したものとして共通しますが、リターンをどこまで含めるかに違いがあります。
- 利率=投資元本に対する利子の割合
- 利回り=投資元本に対する総収益の割合
つまり、利回りとは、
利率も含めた総収益を投資元本に対して%で表したのであって、購入価格と償還価格・売却価格によって変動することになります。
よく「本日の長期金利は○○%で取引を終えました。」なんて言葉見かけますよね?
長期金利とは10年国債の利回りのことです。
利率自体は変わりませんが、取引によって債券の値段が変わるために、結果として利回りも毎日変化しているのです。
したがって、アンダーパー発行やオーバーパー発行の債券を購入するときは、利率以外にも利回りに注意しなければなりません。
利回りの求め方
では、利回りはどのような計算式で求めればよいのでしょう?
利回りには
「応募者利回り・最終利回り・所有期間利回り」の3つがあり、所有期間に対応しています。
3つと言いましたが、基本的な計算式は変わりませんので理屈が分かれば単純なものです。
所有期間による利回りの違い
応募者利回り
応募者利回りとは新規発行の債券を購入し、満期償還まで所有した場合の利回りです。
この計算式を見ただけでは頭が痛くなりますよね(笑)
なので理屈を考えてみましょう。
まず分子の年利子、これは利率から求められる収益です。
次に償還損益を加えます。償還損益は償還時の値段から発行時の値段を差し引けば求められますね。そしてこれをさらに償還期限で割る、つまり1年単位の償還損益を算出するわけです。
これで分子は完成。そして「分子=1年当たりの総収益」となります。
あとは分母で再び発行価格が登場します。これは分子で求められた1年当たりの総収益を、投資元本たる発行価格で割るからですね。これにより投資元本に対する総収益の割合が求められます。
最後に%表示のための100倍をして終わりです。
ではここで例題。
「
額面(償還価格)100円の新規発行債を
表面利率3%、
発行価格105円、
償還期限5年の条件で購入した場合の応募利回りは何%になるでしょう?」
上記の式に当てはめてみます。
応募者利回り={[年利子+(償還価格−発行価格)÷償還期限]÷発行価格}×100
={[ 3円 +( 100円 − 105円 )÷ 5年 ]÷ 105円 }×100≒1.904%
以上から、1.904%と求めることができます。※小数点第4位以下切り捨て
最終利回り
最終利回りとは既発行の債券を購入し、満期償還まで所有した場合の利回りです。
新規発行ではない点に注意が必要です。
応募者利回りとの違いお分かりいただけたでしょうか?
言葉が若干違ってはいますが、原理は同じです。
既発債を購入するので、発行価格から購入価格に変わり、償還期限から残存期間に変わっています。しかし、価格も期間も応募者利回りと同じ意味です。
所有期間利回り
所有期間利回りとは新規発行または既発行の債券を購入し、償還前に売却した場合の利回りです。
満期まで保有しない点に注意が必要です。
またしても言葉は変わりましたが、意味は同じです。
満期前に売却するので、償還価格から売却価格に変わり、償還期限から所有期間に変わっています。
以上の計算式によって利回りは求めることができます。
そして計算式から分かること、それは「購入価格が上がれば上がるほど、利回りは下がる」ということです。
試しに購入価格を変えて計算してみてください。
額面よりも高い購入価格の債券においては、利回りが相当下がることに注意しなければなりません。
このように債券などを購入する時は表面利率のみに捉われるのではなく、実質的な利回りを判断するのが重要になります。
Excelなどで計算式を作っておけばすぐに求められますから、考えるクセをつけておくといいですね。
と、今回の記事は珍しいほど長文になってしまいました…。
利率と利回りについてできる限り分かりやすく書いてみたつもりですがいかかだったでしょうか。